離婚した際の親権の決まり方

夫婦に未成年の子どもがいる場合、親権者を決めなくては離婚ができません。これが他の事項と決定的に異なるところです。財産分与や慰謝料については、最悪離婚後に取り決めることとして、まずは離婚するということが可能です。しかし親権については離婚届に親権者を記載する欄があり、親権者を未定のまま離婚することは認められていません。
夫婦の間でどちらが親権を持つか合意ができている場合は問題がありませんが、両者が親権を主張する場合は裁判をおこない家庭裁判所の判断を仰ぐほかありません。

財産分与や慰謝料についてはお金の問題であるため、割り切っている当事者でも子どもは何ものにも代え難いため、親権争いは熾烈となるケースは少なくありません。

親権を取るためにはどうすれば良いのかということについては様々な情報が飛び交っていますが専門家である弁護士の目から見ると誤った情報も多いようです。ここでは私が考える親権が決まるポイントを解説していきたいと思います。

まず、はじめに断っておきたいことは親権を取るために裏技や秘策など存在しないということです(全くないわけではないですが、それについては最後に述べます)。
絶対に親権を譲りたくないという気持ちはわかるのですが、そんな秘策があるのであれば相手も同じ準備をするでしょう。そもそも裁判所はそこまで馬鹿ではありません。
ただし対策の立てようがないわけではありません。
親権については下記のような様々な事情を考慮して決められていると思われます。

これまでの監護実績

まず最もポイントとなるのはこれまでの監護実績です。子どもが生まれてから現在にいたるまで、夫婦のどちらがより子どもと接してきたかが家庭裁判所に見られます。
具体的には、子どものご飯を作っていたのはどちらか、子どもの服を洗っていたのはどちらか、幼稚園や保育園の送り迎えをしていたのはどちらか、そして家にいて子どもと過ごしていた時間が長いのはどちらかなどです。

親権争いは夫よりも妻が有利であると言われる理由の一つがここにあります。
男女平等と言われて久しい世の中ですが、まだまだ夫の方が仕事が忙しいという家庭がほとんどだと思います。夫は正社員、妻は専業主婦またはパートで働いているという家庭の場合、当然のことながら家にいて子どもと過ごす時間が長いのは妻になります。

もちろん子どもと一緒に家にいるからと言って親権者としてふさわしいかどうかは別だという意見もあるでしょう。
実際、「妻はテレビを見ているだけで家にいても子どもの面倒なんて見てませんよ」という男性の意見を聞くことがあります。
しかし、現在の裁判所はそこまでの事情を考慮はしていません。
表現が稚拙になってしまいますが裁判官も神様ではありません。タイムマシーンに乗って過去の家庭を見に行くことなどできませんから、ある程度形式的な判断がなされます。

子どもの意思

子どもが15歳以上の場合は、法律で子どもの意見を聞かなければいけないと定められています。家事審判規則の54条及び70条です。

家事審判規則 第五十四条 子が満十五歳以上であるときは、家庭裁判所は、子の監護者の指定その他子の監護に関する審判をする前に、その子の陳述を聴かなければならない。

実際のところ、子どもの判断能力が十分であれば15歳以上でなくとも、家庭裁判所は子どもの意思も考慮事項の一つとしています。

「では親権を取るためには子どもに『お父さん(お母さん)と暮らしたい』と言わせれば良いのか」と誤解する方がいるのですが、それは逆効果のようです。
子どもの意思の確認は調査官がおこないますが、調査官は「お父さんとお母さんのどっちが好き?」などと子どもの心を傷つけるような聞き方は絶対におこないません。
子どもが無意識に取る様々な言動を注意深く読み取っていくのです。

子どもの意思を操作するようなことを考えるのではなく、誠実に子どもと向き合ってこれまでの実績を裁判所に主張していくことに専念すべきと言えます。

現状維持の原則

夫婦が別居している場合は、現在子どもと一緒に暮らし養育をしている方が親権争いでは有利となります。

これは裁判所が「現状特に大きな問題がないのであれば現状を変更して問題となった場合に困る」「子どもの養育環境を頻繁に変えるのは良くない」と考えているためでしょう。このことを親権争いにおける現状維持の原則と言います。

したがって、「養育環境を変えるべき」と思える程現状に問題がある場合は、この原則はあてはまりません。

現状維持の原則は一般の方でも知っている方が多く、最近では親権争いを有利に展開するためか、子どもの連れ去りをおこなう方もいますが、裁判所は子どもの連れ去りに対しては厳しく判断する傾向がありますので、逆効果です。

親としての適性

親としての適性というと大げさに聞こえますが、「理想の母親像や父親像」というものを裁判所が持っているという意味ではありません。どのように子どもを育てるかということについては正解などなく、国家の機関が判断すべきことではないからです。
ただ経験上、裁判所が見ているだろうなと感じるポイントが「冷静に受け答えができる人かどうか」という点です。

離婚調停や離婚裁判は、下手をすると相手の人格非難をしてしまいがちです。
特に親権がからむ事案は感情的になってしまう方も少なくありません。興奮して調停委員に食って掛かる人がいるということもよく聞きます。
しかし冷静になって考えれば子どもを育てる親権者を決める際に、どのような状況にあっても落ち着いて話ができる大人と、感情的になって怒りだす人がいれば前者を親権者としたくなるのも頷ける話です。
気持ちは熱くなっても常に冷静に振る舞うことが大切です。

意外な盲点

親権の決まるポイントは上記の通りですが、やはり相手に交際相手がいるとなれば結構有利にすすめられます。たしかに不倫のあるなしと親権の問題は別とか言う人もいますが、冷静に考えて交際相手にうつつを抜かしている者と子供のことしか見ていない者のどちらに親権を与えるかってなれば、まあ結果はわかりますよね。

不倫までいなかくとも、相手がキャバクラにいっているとか、ホストにはまっている。もしくは夜遅くまで友人と遊んでいたなんて写真を1枚でも取れればかなり有利です。

特に離婚調停中はかなりストレスがたまるので、夫側も妻側もそういう行動に出てしまう可能性が高いのです。

ですから自分はしっかりとした生活を送り、相手には探偵をつけて浮気調査、行動調査をするのがベスト。

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